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芸達者オランウータン

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 北海道と言えば、先行きが危ぶまれる暗い記事ばかりですが、旭川の救世主、もうすっかりお馴染みに意った来園者数日本一の旭山動物園に、3月末に行ってきました。

 10年ほど前にはホテルの閉鎖が続いたそうですが、7,8年前の夏からはホテルが足りない状況も出てきて嬉しい悲鳴。

 もちろん旭山動物園がお目当ての観光客の増加が原因です。

 ここ、さすがキャッチフレーズ「でっかいどう北海道」がつくだけのことはある、とにかくでかい。

 動物の濫から檻への距離が長い。

 なので、いま見た動物の余韻をじっくり味わうことができるのです。

 一躍有名になったのが、冬場に行われるペンギンのパレード。

 何十匹ものベンギンが雪の上を一列にお散歩するなんて、ああ、見たかった。

 この動物園の特色は、従来の動物の姿形を見せるスタイルを「形態展示」とするなら、動物本来の行動や能力を見せる「行動展示」とできるだけ自然な形で見せる「生態展示」。

 なるべく野生の姿を見せるよう、全コーナーに知恵と工夫が凝らされています。

 水槽の中に作られた水中トンネルを勢いよく泳ぐペンギンは今まで目にできなかった姿です。

 筒状のトンネルを楽しそうに泳ぐアザラシ。アザラシって寝てるばかりだと思ってたけど、水中ではきびきび動いてるのね。

 中でも人気者はオランウータンです。
 
 友人からこんな話を聞きました。

 木の上で赤ん坊におっぱいをふくませている母親オランウータン。

 観客からは赤ん坊が見えない。

 すると、下でエサを食べる姿を見せ喜んでもらっていた父親オランウータンが木に登り母親オランウータンになにやら耳打ち。

 と、赤ん坊を抱えた母親オランウータンが下へ降りてきて赤ちゃんが観光客に見えるようにくるっと向きを変えたそうな。

 「本当なんだから」と熱を込めて語る友人。

 半信半疑だった私が見たのは、赤ん坊から子供へと成長したオランウータンのしぐさでした。

 毛づくろいに忙しい母親にちょっかいを出す子供。うるさいな、あっちへいってらっしゃい、とばかりに邪険にする母親。と、すねた様子で毛布をかぷる子供オランウータン。

 「きゃあー、かわいいー」と若い女性を中心とした観光客からあがる矯声。

 その声に合わせて、何度も毛布をかぶる子供。

 こいつら、わかってやがる、と私に思わせる「間」がありました。

 人を喜ばせることが面白くてたまらないらしい子供オランウータン。この先が楽しみです。

 ゴールデンウイークでも、雨の日はすいているらしいですよ。
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by woody-goody | 2007-04-27 06:31 | 体験

アホウドリめざして

 先日行われたアメリカからの生中継、マスターズゴルフ半始まりなので寝不足が続きました。

 が、早起きして見るだけの価値のある充実した試台展開でした。

 タイガーウッズは2位。

 終盤のスコア的には、もう1位は無理だろうとわかってはいても、ひょっとして最後の最後に奇跡が起こるかも知れないとぎりぎりまで思わせるところがつくづくプロだなあと実感させられました。

 誰かが「ゴルフは人間が考えた最高、そして最悪のスポーツだ」と一言ったそうですが、ゴルフの深みにはまればはまるほど、この言葉を実感しています。

 私が本格的にゴルフを始めたのは2年前。

 高校時代、一緒にインターハイに行ったテニス仲間のあまりに素晴らしいゴルフスイングを見て以来、彼のようになれるなら自分もやりたいと思ったからでした。

 自分ではずいぷんゴルフのことをわかってきたつもりですが、なにしろ体がいうことをききません。

 体ばかりか心もなかなかついていきません。

 90を切った切らないと、一打ことに頭を抱えるのと、150叩いても「あ~、今日は気持ちがよかったなあ」というのと、アマチュアゴルフとしてはどちらが素敵なのでしよう。

 ゴルフの奥深さを思います。

 私の場合、とにかく朝早くゴルフ場へ出かけ、自信・過信・不信の気持ちが入れ替わり立ち替わりし、それが5時間も続くのですから、いったい何が面白くてやってるんだろうと、ゴルフ知らずから言われるのは当然でしょう。

 だって、私もかつてそうでしたから。

 言えることは、私にとってゴルフは決してストレス解消になどなってはいないということ。

 でも、始めてよかったという複雑な思い。

 ブービー賞というのがありますが、このブービーというのは鳥なんだそうです。

 カツオ鳥と呼ばれる大型の海鳥。警戒心が強くて、動きも鈍いので簡単に捕まってしまうドジな鳥。そこで、アメリカでは最下位をブービー賞と名付けたのですが、この習憤が日本に入るや、わざわざブービー賞を狙う人が増えたため、最下位の一つ前の人にブービー賞をあげることになったのだそうな。

 ちなみにゴルフで、パーと定められた打数よりも一つ少ないのを「バーディー」と呼び、スラングで「優れた」の意味をもつ「小鳥全般」を表す言葉。さらにもう一つ少ない打数を「イーグル」(鷲)、さらに上は、プロでもめったにできない芸当「アルバトロス」。アホウドリのこと。アメリカでは、日本でのイメージとは違って、「風を得て飛び立てば、日に1000キロも飛ぷことができるかっこいい鳥」なんだそうな。

 アホウドリ目指して、今日も練習場に通う私です。


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by woody-goody | 2007-04-20 05:45 | 社会

心意気は「風流」で

 入学、卒業、就職、退職、出会いと別れが交錯するこの季節、散る桜がことのほか身に染みて、「風流だなあ」と落語「茶の湯」の隠居のようつぶやに呟いてみます。

 昨年の10月、浅草の天麩羅屋で、僧侶であり芥川賞作家でもある玄侑宗久さんと対談をしたときのことです。

 私たちは「風流」を、松の上に月、泉水に水、といった風景を指して言いがちなんですが、和尚さんいわく、これはもともと禅からきた言葉で、いつもの自分と違う揺らぎを感じたときの心の持ち具合を指すらしいのです。

 具体例として和尚さんがあげられたのは、たとえばトイレヘ行く途中に転んで膝を打ったとする、そういうときに「ああ、なんて風流なんだ」と呟く、そういうふうに使うのだそうです。

 めったにないことで自分が揺らいでる状態を「風流」の2文字に凝縮して呟いて、おかげで痛みも緩和されるという一石二鳥。。

 ここで私がすぐさま思いついたのは、ゴルフの際にミスショットをしたときに「ああ、風流だなあ」と呟けば自分に腹も立たなくなり悔しさも半分になるかな、いや、こんな風流なことを体験できたのだからありがたいと考えれば、気が楽になって体のこわばりも消え、ゴルフが楽しくなっ
て、結果、スコアもひとつふたつよくなるかな、と。

 そう申し上げたら、「でも、それもしょっちゅうだったら、風流じゃなくなりますね」

 そらそうだ、風流通り越して、ただ下手なまま。

 この玄侑さん、臨済宗のお寺の長男として生まれたものの、まっすぐにお坊さんの道には進まず、大学を出てからいろんな職業を転々としながら小説を書いて、たどりついたのが今の道という変わったお坊さん。

 落語はそもそも仏教からきているという話で盛り上がり、落語の解釈を玄侑さんから教わったり、仏教の教えを笑わせながらそれと知らせないまま実はひらたく教えてくれてる落語がありますよ、と私が言ったり、一緒にクレージーキャッツの歌を何曲も口ずさんだり、実にリラックス
した面白くてためになる対談になりました。

 酔うほどに具体的に落語「寿限無」「こんにゃく問答」に話がおよび突っ込んだ解釈が飛び出し風流な時間を過こさせていただきました。で、これが本になりました。

 志の輔・宗久おもしろ対談「21世紀のあくび指南」(発売・星雲社1600円)。これを企画出版してくれたのが、ざぷとん亭風流企画。

 風流づくしで本の宣伝でしたが、一つ「風流」に免じておゆるしを。
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by woody-goody | 2007-04-13 06:38 | 社会

ジョークと放言の鏡

 春は、ぼんやりうっかりの季節。

 ちょっとした言葉が、え、そんなふうに受け取られる場合だってあるんだということもしばしば。

 以前、テレビの生放送でレポーターをやっていたころ、番組のテーマが「睡眠」だったのでこんな小噺を披露しました。

 「先生、近頃、夜に眠れないんですよ」

 「そうですか。それは不眠症ですな。そんな時は、いらいら考えずに2,3日ゆっくり寝ることですね」

 「ですから、それができないから、眠れないから、こうして御相談にやってきたんですけど」

 「では、薬を調合しましたので、これを朝、目が覚めたら飲んでください」

 「先生、夜に眠れないから、朝起きることもできないんですよ」

 「ああ、そうなんですか?では、ガードマンになりなさい」

 「眠れないなら、ガードマンにでもなれ、とは何事だ」

 スタジオでは大笑いで受けたのですが、テレビ画面の前にはいろんな方が見ているのだなと驚いたものでした。

 夜眠らずに起きていて仕事をする代表としてたまたまガードマンという職種を選んだに過ぎなかったのですが。

 東国原宮崎知事のタミフル発言も、同じ芸人の立場で、ライブ感覚としては非常によくわかります。

 ものすごく深読みするなら、「異常行動を起こしている現実があるのに、厚生労働省はいったい何をしているんだ」という意味にだって、受け取ろうと思えば受け取れる。でも、知事という公的職務についている立場としては謝罪しなければいけなくなる。

 ジョークって、発する人や内容より、受け取る側のものですから。

 一方、愛知知事のハンディキャップのある人たちを指して「悪い遺伝子をもった人」発言や、埼玉知事の「自衛隊は人殺しの練習をしている」発言は、失言と一言では片づけられないものがあります。

 謝罪の内容は「もう少しいい表現があったかもしれない」「殺傷という言葉なら適当だった」と、ンン?と首をかしげる内容でした。

 ほんのちょっとした言い間違えですませられない問題が実はあるような気がするのだけれど。

 何を謝っているのか、言葉の選び方を間違えたというだけではすまないものが底に横たわっているのでは。

 ジョークは、常識の盲点を突いて笑いを喚起するものなので、聞く側の度量を上手に測れないといけないとつくづく感じる昨今ですが、それとは一線を画した、根底に明らかに誤った思想が流れている発言は、中途半端な謝罪をされればされるほど、モヤモヤ感が残るのです。
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by woody-goody | 2007-04-06 06:07 | 社会


立川志の輔のエッセイ(毎週金曜日毎日新聞に掲載)


by woody-goody

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