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裁判員制度に、揺らぐ

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 まだまだ先のことだろう、と高をくくってることはいっぱいあります。

 地球の温暖化もそうですが、09年5月までに導入される裁判員制度はほんとすぐ目の前。

 我がことのように考えられず、もうひとつピンときていない世の人たちに自覚をもってもらおうと行政はさまざまなイベントをくり広げています。

 そこで、面白い記事をみつけました。

 長野県上田市の上田第二中学校で、童話「3匹の子ぷた」を取り上げた社会科の授業が行われたそうです。

 物語は、レンガの家に隠れている子ぷたが、煙突から入ろうとしている狼をやっつけようとお湯の煮えたぎる鍋を置き、その鍋に落ちた狼にフタをしたので狼は死んでしまったという、みなさま御存じのもの。

 さて、この子ぷたは有罪か無罪か、中学生たちの議論が始まりました。

 有罪派の生徒は「子ぷたがお湯を沸かしていた鍋は、あまりにも大きく不自然。明らかに計画的犯行だ。殺人罪?殺狼罪を適用すべきだ」

 無罪派の生徒は「狼は子ぷたを食べようとしており、正当防衛が成り立つ」とし、また有罪派からはこんな意見も飛び出しました。

 「煮えたぎるお湯の中に狼が落ちたあと、フタをするというのは過剰防衛ではないか」

 白熱した議論のあと、生徒達は「話し合う中で、自分の意見が揺れたのが面白かったLそうだ。

 結局、生徒たちが出した量刑は「殺人罪で、懲役3年から5年」。

 これに対して、本物の裁判員は「実際の裁判ならば、懲役10年から15年」の量刑を出し、生徒達から驚きの声があがったそうです。

 面白い授業ですねえ。

 さて、制度が導入され、裁判員に選ばれて裁判所に出向き、実際に私たちが裁くのは動物ではなく人間。はたして自分に人が裁けるのだろうか。

 アンケートによると、裁判員に選ばれたとしても参加したくないという人の割合が増えているそうです。

 もっともです。

 方や、毎日ニュースを見ながら、あんなにひどいことをした奴が、なんであんな軽い刑ですむんだろう?裁判に時間がかかりすぎだろう、といちいち腹が立ってきます。

 こういうすぐに腹が立つというのは裁判員に向かないのは事実。

 が、向かなくても納得のいかない量刑を少しでも減らす方向になるのであれば必要なんだろうか、など揺れ動きます。

 なんだ、これでは中学生と変わらないですねえ。


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by woody-goody | 2007-02-23 06:04 | 社会

研修の増える春

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 本当の春が着々と近づいています。

 春になればなんとなく眠気に襲われぼんやりするというのが通説ですが、そんな中、ハッとさせてくれるのが、春恒例の先輩後輩引き継ぎの図であります。

 先日も、携帯電話が壊れ、機種変更なるものに出かけました。

 壊れてみると、いかに自分が携帯電話に依存して毎日暮しているのかが、身に沁みてよくわかります。

 店に入って、まず受付番号札を引きます。

 待ちます。

 仕方がありません。

 しかし遅い。

 見渡してみても、たいして混んでいるようにも思えないのに。

 待つこと20分。

 カウンターに出てきた若い女性の胸には研修社員の名札がありました。

 嫌な予感。

 案の定、説明、手続きがてきぱきしない。

 でも、そこはじっと我慢の大人を通すのですが、気になるのが研修社員のすぐそばでパソコンに向かって仕事をしている先輩格の女性です。

 研修クンが行き詰まると、そこはこうするのよ、ああするのよと指示を出す。

 が、直接手を出して手伝うことはしない。

 研修社員を自立させるためのマニュアルでしょうか。

 むやみに手を出すことはせず、困ったときは自力で困難を乗り越える力を身につけさせるべく、あたたかく見守っている図。

 しかし、あいにく、私は研修客ではありません。

 実際の客。

 社員教育は社内でやってくれ、開店したら、そこは戦場だ、全社一丸となって接客することを断固希望する、と心の叫びを抑える私。

 そうか、こういう場合、私も先輩客から、研修クンが相手の場合はこうするのよ、ああするのよと教えを請えばいいってことか。

 しかし、新入社員が学ばなければいけないのは、技術的なことはもちろんでしょうが、本当に大事なのは、客の気持ちを読みとること、客に不愉快な思いをさせないことも大事ですよね。

 なら、先輩の態度としては、今日のところは手伝ってあげるけど、それはあなたをあまやかすためではなく、こちらのお客様をお待たせしては申し訳ないからよ、という対処の仕方もありますよね。

 若葉マークの車に出会ったときの対処のしようはありますが、研修社員の札は、客が温かい気持ちで新入社員を育てるマークなのだと気付きました。

 そういえば、落語も前座のうちは研修中。

 私もお客様に、ずいぶん我慢させたのでしょうね。


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by woody-goody | 2007-02-16 05:43 | 社会

東大、向き不向き

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 受験シーズン真っ盛り。この受験の最高峰はなんと言っても東大受験でしょう。

 そこで出ました。

 「隣の子どもはどうやって東大に行ったのか」(講談社発行)という本。

 東大生の親子1000人からアンケートをとって、4歳から7歳のころはどんな毎日を過ごしていたかを調べたというもの。

 まず「隣の子ども」という具体性のあるタイトルにぐっときて、実際に受験に成功した家庭のアンケートと言われれば、受験生の親はハートを鷲づかみにされそう。

 東大など一流大学を出て不祥事を起こす官僚や企業の役員が多いとは言え、それでもやはりできることなら東大をめざしたい一般人の心理をついてくる本です。

 東大合格者は、幼い頃から、さぞや、日々の暮らしを犠牲にして勉強に明け暮れてきたかと思ったら、意外に普通の健康生活を送っているらしいのです。

 「タ食を、お父さんが一緒に食べる確率が高い」

 これは、家庭内のコミュニケーションがとれている証拠で、人との会話による前頭葉の発達にいい影響を与えている。

 「朝ごはんをちゃんと食べる」

 東大脳に不可欠な良質のブドウ糖を、毎日きちんと摂取している。

 「お受験を経験したのはたった10%」

 これは意外。

 そうか、幼稚園や小学校をお受験するのは親の意志ですが、東大受験となると自発的に勉強する子じゃないと無理ですもんね。

 「東大に行く子どもは、運動もしている」

 本来、遊びと勉強には差がないはず。遊べる子どもは、学習意欲も高いし、体や指先を上手に使う方法を知っているのですね。

 何事においてもモチベーションが高いってことでしょう。

 言われてまわりを見渡せば、知り合いの東大出身者には、ひ弱な感じの人がいないなあと気付きました。

 二人遊びができることも重要だそうで、テレビゲーム以上に「絵本や図鑑を読む」「折り紙や紙工作」「トランプやUNOなどのカードゲーム」をたしなみ、中でも「迷路を作る」のが好きだそうです。

 ゲームを楽しむどころか作る側の楽しみをみつける創意工夫の力。

 親も決して、勉強しろとは言わないそうで、そりゃそうでしょう、自発的に勉強する子どもには言う必要ないですもんね。

 結論として、親ができるのは、子供が勉強したくなる環境を整えてやることぐらい。

 後は子供の向き不向き、くらいに考えて楽な気分でいた方がいいようです。

 失言して「勉強はできるけどバカなのよ」とオカミさん言われる東大出身の大臣もいるくらいですからねえ。

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by woody-goody | 2007-02-09 06:21 | 社会

失言どころか…

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 安倍総理が、柳沢大臣をかばう理由はいったいなんだろう? と日本中が首をかしげているのではないでしょうか。

 女性を「産む機械」と言い、その直後「装置」と言い直したということは、まずいことを言ってしまったという迷いのようなものは感じられません。

 これを聞いて、誰もが想像しました。

 普段からこれに類する侮蔑的発言が繰り返されていたのだろうな、と。

 政治家が料亭で一献かたむけながら似たような言葉をやりとりしているのが目に浮かびます。

 しまった、まずい、と思った後処理を、今まであった多くの政治家の失言に対してとってきたのと同じように、ほとぼりが冷めるまでただひたすら待つ作戦でやり過ごそうと考えている、現状把握のできなさかげん。

 今回は、国民の半分にあたる女性に対しての単なる「失言」ではないと思います。

 失言とは、辞書によると「言ってはいけないことを、不注意で言ってしまうこと」とありますが、今回の場合、不注意で言ってしまったどころではないようです。

 では、「失言」でなくて、何なのか?

 最後に「言」のつく漢字を辞書で調べてみたらこんなにありました。

 悪言・異言・違言・遺言・一言・一家言・逸言・迂言・怨言・艶言・王言・横言・温言・概言・格言・確言・佳言・靴言・過言・寡言・雅言・甘言・換言・諌言・危言・奇言・偽言・戯言・急言・謹言・狂言・婿言・興言・極言・曲言・虚言・金言・空言・寓言・苦言・訓言・群言・戯言・建言・献言・言言・公言・広言・高言・巧言・後言・恒言・古言・金言・革言・至言・疾言・祝言・衆言・重言・呪言・笑言・証言・詳言・縦言・食言・嘱言・緒言・助言・序言・進言・蔵言・人言・尽昌・寸言・正言・声言・聖言・贅言・切言・千言・宣言・選言・前言・善言・壮言・造言・雑言・俗言・大言・体言・代言・選言・託言・他言・多言・断言・智吉・忠言・中言・直言・痛言・遺言・提言・遺言・毒言・独言・二言・俳言・罵言・発言・反言・飛言・薫育・徹言・謬言・評言・諷言・不言・付言・附言・浮言・侮言・文言・僻言・別言・片言・方言・放言・法言・妄言・暴言・万言・慢言・無言・名言・明言・妄言・約言・遺言・用言・揚言・妖言・要言・謡言・予言・雪害・立言・略言・流言・例言・弄言・猥言……・

 さて、正解は?

 きっとこの中には無いのかも。なぜなら言葉ではなく「思想」だからです。

 とすると、柳沢大臣の奥様はどのように受け止めていらっしゃるのでしょうか。

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by woody-goody | 2007-02-02 15:41 | 社会


立川志の輔のエッセイ(毎週金曜日毎日新聞に掲載)


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