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今週は休載です。
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by woody-goody | 2006-02-24 23:52 | 休載

いい演技観たいだけ

d0051179_1248860.jpg 歴史上なかった単位が、スポーツの世界では続々出てきます。

 数字では表現できない「感動」や「面白さ」を追求する世界に生きている落語家である私など、スピードスケートの岡崎朋美選手が、第3位とO・05秒差で第4位になったと聞くと、目が点になります。

 それって「おんなじ」ってことじゃん、と。

 ここまで正確だと逆に「ほんとかな?」と思ってしまいます。

 いえ、誤解しないでください。

 この数字を疑っているのでなく、スタートがホイッスルというのが理解できないのです。

 いわゆる出口である到着した時間はゼロコンマを争うデジタル。

 で、入り口はいかにもアナログっぽいホイッスル。このちぐはぐさに、どうも違和感があるのです。

 それに、そんなに細かい時間を争うのなら、スタート時は、本人がスタートしたい時にスタートさせるというふうにはいかないのでしょうか?

 もちろん、観ている側は、何人かが同時にスタート後、抜いたり抜かれたりの過程が面白いというのはわかりますが、競争相手を意識しながらのスタート時において、すでにかなり差が出ているだろうにとイライラしながら観ています。
 
 原田選手の、スキー板の長さによる体重失格問題も、なんかこのルールは絶対におかしいと思うのは私だけではないでしょう。

 スキーのジャンプという豪快でシンプルなスポーツは、ルールももっと豪快かつシンプルでいいんじゃないか。

 IOC国際オリンピツク運盟で決めた基準のスキー板を全員が履いて、誰が一番遠くへ飛べたか、それで金メダルを決める、そういう単純なのがいいなあ。

 身長の-46%以内の長さがどうしたこうした、という数字に振り回されるルールがよくわからない。

 ルールに振り回され、つまり誰がいったいほんとは速かったんだか、高かったんだか、強かったんだか、観ていて今ひとつ興奮がわき上がりません。

 今に、体脂肪何%、骨密度、血圧まで審査の基準になったりして。

 メダルがどうのばかりの報道が続きます。スポーツニュースはすっかり芸能ニュースに。

 早い話、私が観たいのは、世界中の素晴らしい選手の妙技やスピード感あふれる様子でありまして、日本がどれだけメダルを取れるかどうかじゃないんですよね。
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by woody-goody | 2006-02-17 05:52 | 社会

週刊誌巻頭グラビアを飾る

d0051179_55624.jpg 姉歯ヒューザー耐震データ偽造、株価暴落ホリエモン、一転反省東横イン……どこまで続くのでしょう、この不祥事の「寿限無(じゅげむ)」は。

 落語の「寿限無」は、生まれた子供が幸せになるようにと、おめでたい言葉をどんどん付け足しているうちにとんでもなく長い名前になってしまい、ある日、喧嘩でこの長い名の子供からぷたれた子供が大人に言いつけているうちにコブが引っ込んじゃったというオチがつく笑い話なの
ですが、不祥事の連鎖の寿限無は、いつまでたってもオチがつかないどころか、それぞれが解決しないうちに、次から次へとまた新たな事実が明るみに出て、ますます長くなることです。

 ああ、オチがほしいと思うのは落語家の習性でしょうか。

 これらの事件の主役は、毎週の週刊誌のトップを飾っている自分を見てどんな気分でいるのでしょう。

 見ないんでしょうか。

 見ないんでしょうね。

 おそらく自分のことが掲載されている雑誌が並ぶ本屋や駅売店の前は素通りするんでしょうね。

 そんなことを考えていたら、なんと今週の「週刊朝日」の巻頭グラビアに私がのっています。

 思わず、どんな不祥事をしちゃったかな?と。

 「パルコ独占」というタイトルのついたトップ5ページ写真。

 見た本人がビックリ仰天。

 あっけにとられたというのが本音です。

 パルコ終了後、想定外の虚脱感と元にもどらない生活のテンポと頭のリズムが続き、いったいどうすれば元に戻るんだろうという焦りが消えず、今まで未体験の後遺症に悩まされておりました。

 そんな中で、ああ、こういうことをやったんだ俺、とまるで他人の公演の記録を見るようにぺージをめくる私。

 落語家5ページグラビアというのは前代未聞じゃない?落語界初、週刊誌始まって以来だ、と言われればますます自分のやったことを再確認、ありがたいこ褒美だと受け止めています。

 素晴らしい称賛に対して、自画自賛は富山県出身者としてはとても恥ずかしいことなので、ずっとこらえてきたのですが、今は素直に「やっぱりしんどかった分だけの甲斐はあったんだ」と自分を褒めながら写真を眺めています。

 師匠談志から聞いた故田辺茂一氏(紀伊國屋書店社長)の言葉に「囃され(はやされ)たら踊れ」というのがあるそうです。

 せめて今週だけでも自画自賛して踊り、いよいよ来週からまた新たな活動へ向けて身をひきしめてまいりましょう。
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by woody-goody | 2006-02-10 05:56 | 芸能

7台のカメラに撮られて

d0051179_631829.jpg 高座(落語の場合、舞台をこう呼びます)に座り続けて一カ月。公演が終了して1週間たちましたが、いまだ、頭も体も社会復帰はままならず。

 のどにいたっては一カ月分の痛みがまとまってどーんとやってきて、まともな声が出せません。

 喋る内答がどうのより、声が出なくてはどうにもなりません。

 ラジオ番組が放送レベルにならないのです。

 聴取者のみなさんごめんなさい。

 いったんパルコは忘れて頭を切り換えようとしても、2月25日にWOWOWで放送される「志の輔らくこinパルコ」の構成を考えるために、収録されたテープを見たりしているものですから、気分はまたまた逆もどり。

 嬉しい拷問を受けてます。7台のカメラを駆使して撮った映像、これが面白い。で、つくづく思ったのは、私の口を出る瞬間までは落語は私のものだけれど、口から出てしまったらもうそれはお客様のもの、そしてカメラがとらえた瞬間からは映像演出家のものになってしまうのだと感じ入りました。

 今まで落語を映像化するというと、まさに会場で御覧になっているお客様の目線をそのまま再現するべく、なるべくカットを割らずに忠実に記録するというものでした。

 が、今回の映像は、私の表情、声、しぐさを7台のカメラが四方八方のアングルから吸い取り、瞬時に再構築されたまったく別物の作品に仕上がっていました。

 当人が見ても、はあ、なるほどと、他人の舞台を見ているように時間が過ぎていきました。

 会場にお越しになれなかった方で、WOWOW志の輔らくごを見られる環境にある方はぜひ御覧くださいませ。

 他人のような自分を見た後は、一冊の本と一本の映画が良い刺激になりました。

 当コラムで先週お祝いコメントを書いた東野圭吾さん直木賞受賞作「容疑者Xの献身」。読み出したが最後、入り込んだらそのまま終わるまで心理ゲームに翻弄されました。こればかりはあらすじも書けませんが、読者のみなさんからエンディングにどんな感想を抱かれたかぜひ聞いてみたいです。

 韓国映画「僕が9歳だったころ」は「少年時代」の韓国版。久しぷりにホッとしました。

 人情、無垢な心が胸を締め付けます。

 主人公の少年のような心が、本当のヒーローの条件なんだと思い、いまマスコミで糾弾されているすべてのニュースの主人公たちに、ぜひこの映画を見に行ってもらいたいです。
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by woody-goody | 2006-02-03 06:33 | 社会


立川志の輔のエッセイ(毎週金曜日毎日新聞に掲載)


by woody-goody

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