カテゴリ:政治( 15 )

わかりにくい政治

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 「恒例・牡丹灯籠2013」にお越しいただいた皆様、この場を借りて厚くお礼申し上げます。

 大長編をダイジェストにして、登場人物の関係性が把握できて、かつ面白くてためになる舞台にと、苦労して作り上げた作品です。

 3年ぶり6回目の再演。初演から数えれば私もお客様も七つ年を重ねているわけで、体力的にも精神的にも多少の衰えがあるはずなのに、公演時間は変わらずの3時間。我ながらあきれております。

 この公演はもちろんのこと、この春から他の独演会でもマクラで言い続けてきたのは、「投票に行くと選挙速報が面白くなるよ」でした。開票速報を見ながら、候補者や党が獲得した票数の最後の数字の1票、あ、あれは俺が入れたんだと思うと、何だか誇らしい気持ちになるのです。

 千秋楽を終えて乾杯もそこそこに、自宅のテレビで選挙速報に見入りました。各局それぞれに工夫をこらしていましたが、ザッピングしながら池上彰さんの番組に落ち着き、最後まで。

 視聴率もトップだったとか。

 いやはや面白かった。よくわかった。こちらが聞いてほしいと思うことを聞いてくれ、スカッとした場面がいくつも。ジャーナリスト出身の強みが、番組を生き生きさせていました。

 「わかりやすさ」って大事です。

 わかりやすさということで言えば、私は、地方から「こども新聞」を送ってもらっています。小学校高学年程度のレベルに設定してある記事の数々。テーマは「憲法」「経済」「生活科学」「方言」「言い伝え」など実に幅広くわかりやすい書き方です。

 「ネット選挙運動」についての記事は特に勉強になり、ガッテンしました。専門家の方々が子供たちに丁寧に伝えようとする姿勢が伝わってくるのです。

 そう言えば毎日新聞「月刊なるほドリ」もわかりやすいですね。

 しかし日本の現状は、私の理解度もあるのでしょうが、特に政治のこととなると「わざとわかりにくくしてるんじゃない?」と思うほどです。

 「わかってもらいたい」という熱意が伝わってこないんです。

 国民がわからない方がやりやすいんでしょうかね。また、そのことに慣れてしまっている私たち。

 今ごろ、こんなことに気がついている場合じゃないんですが、賛成にしろ、反対にしろ、わかった上でしてもらった方がきっとうれしいはずなんですがね。

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by woody-goody | 2013-07-26 11:30 | 政治

日本のリハビリ

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 左手中指靱帯損傷を起こしたのは2ヵ月前でしたが、その後、どうなったかの御報告です。

 晴れてギプス生活も終え、レントゲンにもCTスキャンにも損傷は映らず、一応靱帯がつながったことになり、リハビリが始まりました。

 一応、というのは、リハビリがあまりに辛いので、ほんとにつながったのかなあと疑っているからなのです。

 2ヵ月間、中指にギプスをはめていたおかげで、隣の薬指、さらに隣の小指の関節までもが中指と一緒に固まってしまっていて、これを動かそうとすると痛いのなんの。

 リハビリの先生は言います。

 「そこを無理して動かさないと、関節がほんとに固まっちゃいますよ」

 言われなくても、私も頭ではわかっているのですが、痛いのは、ねえ。

 一日中、指を動かしてはいるんですが、痛さがはたしてリハビリのせいなんだろうか、ほんとは治ってないんじゃないの?だから動かさない方がいいんじゃないの?という言い訳にも似た気持ちが頭をもたげてきます。

 小さな指でこれですから、腕や足や腰などのリハビリを行う方々はいかばかりか。

 「この2週間が勝負ですよ。もたもたしてると固まっちゃいますよ」

 励ましとも脅しともとれる指導を受け、毎日懸命に指運動に取り組んでいます。

 まわりにいる体験者たちは、元通りに動かせるようになるのに半年かかったとか、1年かかったとか、いろいろ。

 通常生活にもどれるのにはたしてどれくらいかかるのやら。

 ようやくリハビリスタートラインに立ったぱかりの私。

 予定では、本日新総理が決まるそうですが、思えぱ、長きにわたって自民党政権で密封されていたパンドラの箱を次から次へと開けてくれたのは素晴らしかった民主党。

 普天間問題、官僚の古い体質、高速道路族の不思議、60年近い年月の間に、ドロドロに錆び付いた中身はそうそう簡単に整理できないし、新たなふたをそう簡単に閉められそうにもないことがわかってきました。

 痛みを伴う日本国リハビリのスタートでありましょう。

 その痛みが、次なる進展のためだとはっきりわかっていたなら痛みも我慢いたしましよう。

 が、なにせ前例のないことなので、私の指とは違って、不安も倍増するのです。

 時間はかかるでしょうねえ。
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by woody-goody | 2010-06-04 23:14 | 政治

必殺仕分け人

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 国家の予算削減がこのような形「事業仕分け」でなされるようになると、誰が予想したでしょう。

 体育館に、役人や一般傍聴者、インターネツトカメラが入り生中継。公明正大に予算がつまびらかにされていく。とにかく新鮮、はっきり言って溜飲が下がる思いです。

 法的強制力はないので、もちろんこのまま進めていけるわけじゃないらしいのですが、ただた習慣になっていたような、なんだかわからないまま決定されていく予算取りが、そうはいかない、みんなで決める、というスタイルになったこと、政権交代の証し、まさに時代が動いてる感覚が伝わることは、とても価値のあることだと思います。

 まるでレベルは違いますが、実は私もむかし、アルバイトで「仕分け」をしたことがあります。

 会計事務所に届くダンボール箱には企業の領収書がいっばい詰まっています。

 これをテーブルの上に広げ、一枚一枚、課目別に仕分けていくのです。

 交通費、通信費、交際費、人件費、福利厚生費、消耗品費、など細かく分けて、それを今度は日付順に台紙に貼っていきます。

 当時は、学生で、少しでも楽しく楽をしたい無責任なアルバイト感覚。

 根っからのおしゃべりですから、黙ってコツコツなんてできるわけがない。

 男子学生3人でああだこうだとにぎやかです。

 「おい、このワイン代の領収書は何費?」

 「それは接待交際費だろ」

 「でも2千円だぜ。プレゼントにしては安いだろ」

 「いいじゃないか、2千円だってうまいワインはあるだろ」

 「でも、プレゼントはスーパーじゃ買わないだろ」

 「まあ、家族で飲んだんじゃないか?その領収書がまぎれこんだってやつだよ」

 「じゃあ接待交際費じゃないだろ?」

 「アルバイトなんだから深くは考えないの!早くしないと、また怒られるぞ」

 「いやいや、俺の目はごまかせないぞ。なにしろ俺は必殺仕分け人だからな、ははは」

 領収書一枚で盛り上がり仕事になりません。

 当然、早々とクビになりました。

 当時、落語研究会にいたので、「紙屑や」という落語語に出会い、まさにこれだ!と思いました。江戸時代に若旦那が紙屑を仕分けしながら気持ちはあらぬ方向へいく落語です。

 当然、この若且那もクビになったでしょう。こんなのと違って、「事一業仕分け」に課せられた責任重大。

 今に役人も納得できる「仕分け人」の「仕分け」をする人が必要になるのでしょうか。

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by woody-goody | 2009-11-13 19:06 | 政治

国のターニングポイント

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 台風がくるとの情報を聞いて、仕事が休める人は、出かけるのはやめにして、じっくり本でも読むか、掃除でもするか、手紙でも書くか、このていどの選択肢ならいいのですが、国家の判断と意ると一大事。

 ダムエ事や高速道路は、せっかくここまできたのだから進めた方がいいのか、ここでやめることが得策なのか、どちらがムダなのか、そもそも何を基準にしてムダかムダじゃないかを判断するのか、「せっかく」って何なのか。賛否両論、相容れないそれぞれの主張。

 結論を出す過程こそが大事なのでしょう。

 たった1人の毎日の食事だって、あと二口ほど残った皿を見ながら、もったいないから食べちゃえばという思いの一方で、無理して食べるのはかえって体によくないから残した方がいいのでは、などと悩みます。

 便い切りカメラ、フィルムがあと5枚残っているけれどもったいないから使い切った方がいいのでは?いやいや特に撮りたいものがないのだから、フィルムは残したままで早く現像に出した方がいいのかな。

 歯ブラシの毛がだいぷん開いてきたな、新しいのに替えようかな、いやもうちょっと便えるよ、もったいないじゃない、でもカスが上手にとれないブラシで歯を磨いてる方が、虫歯をふやしているのでは?

 ポイントカードを持ってくるのを忘れたからアレをアソコで買うのは明日にしようか、でも今必要なんだけど、じゃあ他の店で買っちゃおうか、たいした金額でもないし、でもなあ、あと少しでカードのポイントがいっぱいになって割引になるんだよな、今度近くに行くのはいつだっけ、交通費を考えると……ええーい、こういうふうに悩む時間がもったいない、ポイントカードなんて一切持つのやめよう、ポイントに縛られない生活を、となる人も増えていると聞きます。

 考えてみれぱ、人生はターニングポイントの運続、進学も就職も結婚も離婚も。「そうしたけれぱ、そうすれぱいいじゃない」と他人のことなら、それで済むけれど、自分のこととなると、悩む悩む。ましてやこれが国の行く末を左右するとなると、とてもとても私などは意見を求められても、ただただ困ってしまいます。でも、大変でしょうが、何とかするのが政治家です。さて、この国のターニングポイント、結果はどちらを選ぷのでしょう。


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by woody-goody | 2009-10-09 05:53 | 政治

歴史と伝統、そして新芸術

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 政権が代わりました。

 時代という大きな空間がうねりをもって新しい風を誘い込んでくれたらなと思います。

 私は、たった半畳にすぎない座布団の上で時代や空間を超えたさまざまな落語を語る落語家という職業を続けているわけですが、一番大事にしているのは、決して目には見えないその場の「気」です。

 自慢じゃないけど日本中のかなりの数のホールを渡り歩いてきましたが、先日、京都でまたひとつ素晴らしい会場に出会うことができました。

 発端は、私のテレビドキュメンタリーを見た大学教授からいただいた一通の手紙でした。

 私が国立劇場で落語をする様を見て、うちの劇場なら師匠にもお客にも必ずや満足してもらえるような会になるに違いない、といった内容が誠意を込めて綴られていました。

 会場は、京都造形芸術大学の敷地にある春秋座

 学生も含めたスタッフの熱心さはもとより、大学の敷地内に漂う学生のみずみずしさ、私までもが若返ったような気がしました。

 案内パンフレットには「芸術と文化の都、この京都の地から発する文芸復興の鼓動が、日本の魂を静かに深く揺り動かすことを願って」とありました。

 9年前に、歌舞伎俳優市川猿之助さんを芸術監督として迎え、花道もこしらえ、歌舞伎からオペラまでが可能な定員約800人のみごとな空間。

 そこに一人高座。普段にもまして熱のこもった落語をやれたような気がしました。

 終演後の教授や学生の笑顔が、なにより京都まで来てほんとによかったと思わせてくれました。

 偶然、ここにせがれが入学したという友人に電話をかけました。

 「素晴らしい大学だよ、いいところに入学したね、せがれは」。

 やはり芸術は建物じゃない、人と人とで創りあげるものだと、あらためて実感。

 もちろん芸能だけじゃない、政治も経済もそうでしょう。

 会を終えて、駅まで向かう車中から見る景色はまぎれもなく伝統の街そのものの京都でありました。

 ついさっきまで、近代的な芸術の雰囲気の中にいたのが嘘のような。

 車の中で、こんな京都の小噺を思い出しました。

 「あのお店は古そうですね」

 「そうどす、戦前からあるんどすえ」

 「へ~、60年以上たってるんですか」

 「なに言うてますの、応仁の乱の前からですよ」
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by woody-goody | 2009-09-18 05:46 | 政治

落語と総理

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 政権交代なるか、という投票目の前々日、長野県は戸隠での落語会に出かけました。

 今年で15年、地元青年団の熱意あったれぱこそ、よくぞ続いたものだと感慨深いものがありました。

 その地元青年団が言うには「戸隠は、小選挙区制度が導入されるまでは1区だったんです。長野1区は、隣接している長野市を中心としているエリアだったので問題はなかったのですが、長野2区になってから、いったい誰に投票していいもんだか困っているんですよ。だって、2区は生活圏とはほど遠い松本市を中心としたエリアなんですよ」。

 「我々にとって馴染みがないから1票入れる実感がわかないんです。候補者だってこんなに離れた戸隠まで遊説にくるのも大変でしょう。来てもせいぜい一度か二度が精いっぱい。あまり知らない人に地元を託す投票をするのって、どうにも気分がのらないんですよね。なんでこんな区分になったのか、ずっと思ってるんですけどね」

 選挙区分ってとても大事なんです。日々の暮らしを馴染みのない人に任せる不安。特に、都会と違ってそこで生まれそこで育った人たちにとっては切実な問題だと思います。

 おかしいと言えば、小選挙区と比例区の重複立候補はなくさなきゃいけないと言われながら、いっこうに真剣に議論されてるふしがありません。

 確かに、小選挙区で落選した候補者が突然キョンシーのように復活するのも変な話ですが、一方で10万票以上の票を獲得していながら、その地区では当選者は一人だけと決められているからと言って、5千票足らずの差で落選、というのもおかしな話です。

 あれだけ選挙戦に向けて政治の勉強をした人が落選したからと言って政治への道が断たれるのは理不尽で、なにかこのエネルギーを活かす制度はないものかと思います。

 私の知り合いも、今回少しの差で敗れました。

 彼は言いました。「選挙終盤で、1万5千票がずっと離れていくのをはっきり感じた」

 どうしてわかったの?と尋ねても、相手候補との際どい攻防戦のさなか、票が確かに動いていくのが肌で感じられ、「票読み」という言葉を実感したそうです。

 今回の選挙、私個人にとっても、いろんなことを考えさせられました。

 そう言えぱ、某新聞記事によると、民主の鳩山代表は「桂三枝さんや立川志の輔さんの落語のCDを聞きながら寝るんですよ。笑うと健康に良いし、演説に便えるフレーズも出てくる」そうです。

 なら、ひょっとして私の小咄も鳩山さんの口から出たんでしょうか。

 で、私が一番気になるのは、それが受けたかどうか、なんですが。

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by woody-goody | 2009-09-04 05:25 | 政治

あなた、日本一!

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 のっびきならない情けない状態で帰宅、まさに玄関のドアを開けようとするまわりからは報道陣の刺すような視線、やっと長い一日を終え、巣にもどろうとしたそのとき、オカミサンの声「あなた!大丈夫!日本一!」。

 すごい、の一言です。

 何度も繰り返し流される亭主のもうろう記者会見映像を見るにつけ、オカミサンもどう迎えようか、さぞや悩んだことでしょう。

 それにしても、である。

 テレビ画面で、そのセリフは、パソコンで打たれた文字ではなく、背景の上に白墨で書いたようにのっけられ、あたたかみのある感じに仕上げられていました。

 アメリカ人には理解できないだろうなあ。

 まったくそのまま落語の国のオカミサンなんだもの。

 たとえ亭主が世間的にどうであろうと、私が守ってみせる、長屋のカミサンの真骨頂。

 そう言えぱ、これに似た人をもう一人思い出しました。

 「女は子供を産む機械である」と失言した元大臣。

 このときもオカミサンは

 「あの人は、勉強はできるんですけど、馬鹿なんです」と週刊誌に語り、最高の愛情表現だと感心したものでした。

 もうこうなったら、オカミサンたちが大臣になった方がいいんじゃないかと妄想します。

 で、亭主が家事をこなす。

 あ、家事はもっとむずかしいから、もっと無理か。

 国会の議員席にオカミサンたちが座っている状況を想像するだけで愉快になる。

 予算問題、年金問題、郵政問題、オカミサンたちに話し合ってもらえぱどうだろうか。

 どうすすめれぱよりよい方向にまとまるかより、どうすれば俺の方が上になれるかぱかり考え、目的があらぬ方へいってしまう戦闘的な男より、話が早いんじゃないかな。

 さっさと結論がまとまったオカミサン会議のあと、一次会二次会では、当然亭主こきおろし井戸端会議。

 「ほんと、うちでもえぱっちゃって大変なのよ。自分の靴下がどこにあるかも知らないくせに」

 「前から、飲むのは家でだけにしなさい、ってあれほど言ってたのに。俺は大丈夫だって聞かないのよ。これで懲りたかしら。大臣やめても、体こわして病気になること思えぱ、ちょうどよかったわ」

 落語国のオカミサンなら、きっとこう言いますね。

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by woody-goody | 2009-02-20 06:47 | 政治

本気かい?国会


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 本気かどうかっていうのはどこでわかるんでしょうかね。

 空転する国会中継を見ていると、情けない面白さで、やりきれなくなってくるんですね。

 定額給付金、カンポ、年金……まとまらない、なにかがおかしい。

 落語みたい。

 私の新作落語に「異議なし」という作品があるのですが、まとまらなさかげんがこれとそっくりなんです。

 近くのマンションで物騒な事件が起きたので、エレベーターに防犯カメラをつけたほうがいいんじゃないかという相談に集まった自治会の4人。

 セキュリティー会社に来てもらい、パンフレツトを見ながら、見積もりも聞いたところ、思ったよりかなり高い。

 さあ、そうなると、思考は変な方向に。防犯カメラはそれほど必要でもないんじゃない?家内安全というお札でも張っといたら?と、話はひたすら料金が安くすむ方向へ加速。

 要するに、「安全」という第一の目的がどこかへ飛んでいき。

 国会でも、なにゆえに、給付金?年金?カンポ?問題点があやふやにぼやけてきて、協議があらぬ方向へ。

 最近知ったニュースで、たとえぱ、フェリー行方不明少年。

 乗船時と下船時のチケット枚数があわなかったために、巡視船4隻、ヘリコプター2機が出動して捜索という大騒ぎに。ところが少年は、1人で乗船、中で家族と合流、一緒に車にのって下船していたことが判明。一同、ほっと胸をなでおろした。海への転落を心配して本気で探した海上保安部。

 本気が見えたニュースでした。

 そして、感心したのは「開楽パック」。高齢者でも子供でもらくに開封できる豆腐のパックの開発。いびつにはがれた中から水が飛び出したり、エエイ!と包丁を突き立てれぱ、豆腐がくずれて……。

 ささいなことだけど、本気でかかわった技術者は、ついに楽に開けられるパックを開発したのです。

 そうだよ、本気になれぱきっと解決するんだよ。

 ひょっとして、国民は吠えない番犬を飼ってる気分になってない?

 おいしいえさを与えて、ぬくぬくしたベッドを用意、でも危なくなっても吠えもせず、うだうだと寝そべってる犬を、しょうがないなあ、と見てる飼い主。

 2丁目にいた犬はふと気付けぱ、日当たりがいいからと、3丁目や4丁目に移動してたり。要は飼い主がしっかりしなくちゃいけないってことだろうなあ。

 あっ、このたとえ話、本気で書いたんですけど。

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by woody-goody | 2009-02-13 06:23 | 政治

天気予報より政治予報

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 天気予報に対する信頼度はどれほどのものか、気象庁が2007年度の満足度調査を発表しました。

 こういう調査が行われていることも知りませんでしたが、実は平成14,17年度に続いて3回目だそうです。

 昨年12月に、無作為に抽出した9市の計4500人に調査票を郵送、1587人から回答を得たデータによると、予報全般に対しては「信頼している」が28.4%、「まあ信頼している」が65.9%。つまり合計94.3%の人がほぼ信頼していて、それでも前回調査より1.7%減少したのだとか。

 私個人としては、100%と言ってもいい満足度ですがねえ。

 だって、ことこまかく時間帯別に、地域別に予測してくれるんだもの。

 大自然の力、人間の力はとうてい及ぷべくもないお天気を予報してしまうなんて、そもそも信じられない。

 わからなくて当たり前でしよう。

 信頼度が1.7%減少したってことは、きっと、予報に対する期待値が上がったことの表れなんですね。

 黄砂情報や、紫外線情報など、昔はそんな予報が必要になる現在を予想できなかったですもんね。

 そう言えぱ、30年前、私が広告制作会社に勤めていたころ、年間契約を結んでおくと、○月○日○○町で雨が降るかどうかについて教えてくれる会社があったことを思い出しました。ロケで晴れるかどうかは死活間題ですから。もっとも、予報がはずれたからと言って契約金を返してくれるわけではないんですが。

 天気関運で思い出したのは、岩手県のある町で、川の上に能舞台を作りイベントを行う際に、もし雨が降ってイベントが中止になっても能楽師さんたちに謝礼を払えるよう保険に入っていたこと。幸い、晴れて事なきを得たようでしたが、故・桂枝雀師匠のマクラじゃないけれど「人類よりお天気の方が先にあったんだから、あたるわけがない」

 それを思うと、年金制度の破綻ひとつ予想できなかった人類が愚かすぎる。衆参議院のねじれが、いろんなねじれを起こすことだって予想できていたでしょうに。

 そっか、予想はしていたけど、予想できないふりをしていただけなのね。

 無知より怖い、見ないふり。

 人類の英知をもってすれぱどうにでもなりそうな政治の予想がつかなくて、お天気は予想できるこの不思議。

 オリンピツクの聖火リレーも、こうなることの予測はついていたでしょうにねえ。



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by woody-goody | 2008-04-11 05:32 | 政治

芸能と政治

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 逮捕逮捕で知事不在の県に、今がチャンスとばかり、立候補せんと待機している人たちが全国でいっぱいいるんでしょうねえ。

 その第1弾、宮崎県知事選に動き出したのが、そのまんま東さん。

 自分が代表となる政治団体の名前も「そのまんま会」。

 今までのイメージでいけば、選挙という厳粛な舞台にそのまんま会という団体名が出てくるだけで違和感があるようですが、振り返れば、ユニークなネーミングの政党はいろいろありました。

 「フロムファイブ」と、まるでコーラスグループのような名前をもつ政党は、97年、新進覚解党の際に、細川護興さんを中心にして江本孟紀さんら5人で結成された党。

 が、98年には消滅、太陽党などと合体して「民政党」に。

 「スポーツ平和党」は初代代表がアントニオ猪木さん、前代表は兄の快守(よしもり)さん。今年9月に熱海市長選に出馬するも落選。現在は議員なし。

 「中ピ連」は72年に結成され、「ウーマンリブ」という言葉がはやりました。懐かし。

 正式名称は「中絶禁止法に反対しピル解禁を要求する女性解放連合」。代表は薬事評論家の榎美沙子さん。

 不倫をしている男性が勤める会社へ、ピンクのヘルメットをかぶったたくさんの女性が押しかけたニュースが話題になりました。

 77年、「日本女性党」を結党、参議院選挙に出馬するも失敗。

 「老人党」は、作家なだいなださんが提唱したネット上の仮想政党。打倒小泉政権をかかげ03年春に結党。

 「老人党東京」には、上田哲さん、探検家の西丸震哉さん、そしてわが師匠談志も参加しています。

 そう言えば、こんな私にも10年以上前、故郷富山県で参議院選挙の際、ある政党から出馬要請がありました。

 また、インターネットで、タレント富山県知事候補ランキングの第1位に載ったこともあります。

 そもそも政治の「政」は「まつりごと」と読みます。

 芸能と政治は、底のところでつながっているのでしょう。

 私は、落語家として、富山県に落語が聴けるいいスペースがたくさんできればいいなと思い、進言もしています。

 コミュニケーションが苦手な若者、まずは人の話を聞くという習慣をつけるためにも落語はいい道具だと思うんですね。

 安倍総理のめざす「美しい国、日本」、人情あふれる話が落語の中にありますよ。

 いっそ、「らくご党」でも立ち上げますか?

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毎日新聞

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by woody-goody | 2006-12-08 09:44 | 政治


立川志の輔のエッセイ(毎週金曜日毎日新聞に掲載)


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