カテゴリ:社会( 220 )

踏切に時刻表を

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 毎月21日は、新宿で恒例の落語会を続けています。

 ふと気付けばそろそろまる7年になります。

 渋谷パルコ劇場や下北沢本多劇場での公演がある月はお休みしているものの、よく続いていると我ながら感心しています。

 これほど長く通っている新宿ですが、今月初めて、ひょっとしたら開演時間に間に合わないかも、と一瞬ヒヤッとしました。

 原因は、あかずの踏切です。

 タ方6時過ぎ、代々木から新宿へ抜けようとした私の前に立ちはだかった小田急線の踏切。 上下線が次から次へと重なり、右が終われぱ左、左が終われば右、と列車の矢印ランプが明滅を繰り返します。

 イライラ待つ車の中で、テレビをつけるとそこには私と同じようにあかずの踏切の前でイライラ待つ人たち。

 とある私鉄沿線の様子を映すニュースによると、なんと、そこは1時間のうち57分間、あかないそうな。

 レポーターが、やっとあいた踏切を渡って来た歩行者にインタビュー。

 「どれぐらい待ってたんですか?」

 「30分ぐらいかな、もう、まいっちゃうよ」

 当然、車は長蛇の列。

 やっと渡れるようになっても、10台そこそこが渡れるにすぎません。へえ、こういうところもあるんだ、とフロントガラスに目をやると、依然としてカンカンカンカンの音とともに閉まったままの踏切が。

 おいおい、ひょっとしてこのまま、このニュース番組と同じように30分、40分閉まったままだと落語会に間に合わないぞ、と不安がよぎります。

 7年間、幸いなことに遅刻はしたことがないのに。

 車の中で考えた。

 1時間に数本しか来ないバスや電車の話はよく聞く。が、時刻表があるおかげで、イライラすることはない。

 予定がわかれば人はイライラしないもの。

 いったいいつ踏切があくのかわからないことにいらだつのです。

 日本の交通ダイヤは世界に類をみないほど正確だと言われています。

 なら、いっそ、踏切の時刻表を作ったらいいんじゃないの?

 あと10分待てばいいのか、40分待てばいいのか予測がたてばそれなりの対処のしよう、気持ちの持ちようがあるのです。

 次の瞬間、踏切があくかもと期待を込めて待ち続けるのは体に悪い。車で言えば、反対車線には車がいないわけだからUターンすることも可能なのです。

 私が思いつくこんなことぐらい電鉄会社もとっくに思いついていることでしょう。

 でも、わざわざ不評なあかずの踏切状態を明文化するのは恥をさらすようなものだという危惧があるから実行に至っていないのでしょうか。

 毎度そこを通る常連の車はいざ知らず、たまたまそこに当たった車のためにも、踏切時刻表の看板を願う者であります。

 これってサルヂエ?

 あ、で結局、目の前の踏切は2分ぐらいで開きました。ラッキー。踏切が開いたぐらいで、このうれしさよ。
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by woody-goody | 2005-10-28 06:13 | 社会

国勢調査に思う

 国勢調査。

 国の勢いを調べるのかと思ったら、国の情勢を調べる調査。情勢を知って具体的に何がどうなるの?

 必要性がわかりもしないのに、協力せよと言われても、と二の足を踏む人が多いのはあたりまえでしょう。

 前回の調査から5年経ち、「自分のことはなるべく知られたくない、同じ町内に住む人にはなおさらという空気が濃厚な時代になり、個人情報保護法が法制化されたばかりで、こういう問題にみんなピリピリしてるのにもかかわらず、のんきに5年前と同じ方法で調査が遂行されること
に誰も疑問を感じなかったのでしょうか?

 今回は、なにか別の方法を考えないとまずいんじゃない?と誰かが言い出さなかったんでしょうか?

 しかも、国勢調査員の中には乱暴な人もいたようで。

 また、調査員に対してことさら冷たい態度に出た人もいたようで、あちこちで人情が薄くなった様子が報告されています。

 私のまわりでも、怒っている女性陣がいました。年齢性別くらいならまだしも、なんで会社名や電話番号、未婚か既婚かまで記入しなけりゃいけないのよ!と。そうかと思えば、ネットでは、住民からつっけんどんな対応をされた調査員さんの悩み苦しみが告白され、立場の違う互いが大きな精神的苦痛を味わいながら、でもその苦痛の原因である調査の意義がいまひとつよくわからない理不尽。

 なんのために……これがはっきりしなければ、人は動けない。

 落語の世界でなら、大家さんは日ごろから長屋の住人の細かい相談にものり、あれやこれやで日々の暮らしをサポートしていました。

 自分の町内のことはなんとなしわかっていたという時代。

 いま、それはなくなりました。

 人のことを知りたくもないし、知られたくもないのです。

 知られることのメリツトがあった昔と、デメリツトがある現代。

 たとえばこんなことがありました。

 早朝、買い置きを切らしてタバコの自動販売機を探しにパジャマのまま外に出ました。近所には見当たらず、大きい交差点の向こうにそれはありました。

 と、そこで私に奇妙な感覚が起きました。

 この交差点を渡るのはパジャマのままじゃあまずいと。

 そうです。私にとってパジャマのままで歩けるのが町内。それを恥ずかしいと感じる場所は町内ではない、という基準が、私の体に知らず知らずにあったのです。

 いまや、行政区分はメチャクチャになり、昔のように回覧板もまわってこないし、町内もないも同然ですが、自分にとっての町内感覚は残っていたのです。

 さて、あなたなら、どこまでパジャマで出歩けますか?

 あなたの町内はどこまでか、体に聞いてみると面白いですよ。
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by woody-goody | 2005-10-14 06:56 | 社会

潰瘍ができて嬉しい人

 「私の胃の中に潰瘍ができたときは、本当に嬉しかった」と、こんな変なことを言った人がいます。
 胃に潰瘍ができることを待ちに待った人というのはどんな人か。

 それは、オーストラリアにある西オーストラリア大学のバリー・マーシャル教授(54)です。

 このマーシャル教授は今年、ロビン・ウォーレン名誉教授(68)と共にノーベル医学生理学賞を受賞した人。

 1979年、細菌の一種であるヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)を発見した教授は、証明するのに自分の体を実験台に使いました。

 奥さんの大反対を押し切ってピロリ菌を飲み、胃に漬瘍ができたことを証明したのです。

 そこまでやるか。

 自分でいくら自信があっても、人に分かるように証明ができなければ、世には認められないのも事実。

 人に頼むわけにはいかないので、我が身を犠牲にするしかなかったのです。

 落語にも「試し酒」という我が身を犠牲?にして、あることを証明する男の噺があります。

 こちらは、さすが落語なので、笑えるオチがついてます。

 ある且那のところへやってきたお客についてきた下働きの男久造。

 いかにも頑丈そうな武骨者。うちのこいつは大酒飲みだと客が且那に自慢をすると、且那は、いくら大酒飲みだとは言っても五升は飲めないだろうと言い出した。さっそく久造に聞いてみると、飲めると思うとの返事。無理だろうという且那と、いや飲めるというお客が一言い争いにな
り、それでは飲めるかどうか賭けをしようということになった。

 さあ、自分の御主人様に恥をかかせるわけにはいかない。

 散財させるわけにはいかない。

 久造は「ちょっと外で考えさせてくれ」といったん外へ。怖じ気づいたんだろうと旦那は勝ちった顔。もう掛け金はもらったようなものとほくそえむ。

 さて、久造の前にある大杯になみなみと注がれる酒に、緊迫した視線が注がれる。一杯、また一杯と久造が杯を飲み干していく。

 もうダメだろう、次の一杯で音をあげるだろうとみなが見守る中、ついに五升飲み干してしまった久造。

 まんまと掛け金をこ主人様が受け取り、めでたしめでたし。

 金を払ったあと、且那は一つ久造に質問した。五升飲み始める前にちょっと外へ出て行ったのは、飲んでも大丈夫な薬かおまじないでもやったのかい?と。

 久造が言うには、いやあ、五升なんて今まで飲んだことがないし、もし飲めなければこ主人様に恥をかかせることになると心配になり、試しに表の酒屋で五升飲んで来た。

 つごう一斗飲んだことになる久造は、まずは自分に証明するために五升の酒を飲んだわけです。

 ノーベル賞はもらえなかったけれど、御主人様の信頼を得た久造はさぞや満足だったことでしょう。

 
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by woody-goody | 2005-10-07 07:04 | 社会

人の耳も変換ミス

 パソコンや携帯のワープロソフトを使って文字を打っていると、とんでもない変換をしてくれることがあります。

 このバカ、と思ったり、なかなかやるじゃん、と思ったり、自分が漢字を忘れているのも棚に上げて、機械のせいにしてしまいます。

 実際にあった間抜けな変換ミスがコンテストにもなっています。

 そのコンテストの名前も、「変〃漢"ミスコンテスト」とわざと変換ミスっぽく。

 財団法人「日本漢字能力検定協会」が15日、最優秀作品を発表しました。

 優秀を決める基準は何?と気になりますが。

 念願の海外移住を実現させた友人からのメール。

 「今年から貝が胃に棲み始めました」

 もらった友人は、そういえば彼女、肉より魚介類が好きではあったけど、貝が胃に棲むほどになったかと心配。

 本当に打ちたかったのは「今年から海外に住み始めました」

 凝った変換ミスですねえ。

 他にも「今年中に埋蔵金を発掘したい」が「今年十二枚雑巾を発掘したい」に、「500円でおやつ買わないと」が「500円で親使わないと」に、「地区陸上大会」は「チクリ苦情大会」に。でも「正解はお金です」が「政界はお金です」に変換されたのにはなるほどと感心しきり。

 落語はそもそも口語で伝わったものだけに、ダジャレを使ったものが多くありますが、中でも「紀州」はよくできた落語です。

 八代将軍を誰に継がせるかとなったときに、順番からいくと当然一位指名の尾張の尾州公に声がかけられたが、謙譲の美徳を発揮して尾州公は「まだ任にあらず」と辞退。一度断っといて、その後頼まれたら引き受けようという算段。ところが次に声をかけられた紀州公「任にあらず」と言いながら「と言えども」と翻した。この非常事態、将軍職を引き受けると返事。

 実は将軍職になるつもりだった尾州公、登城する際、鍛冶屋が鉄を打つ「トンテンカン、トンテンカン」が「テンカトール、テンカトール」に聞こえ、ほくそえんでいた。さて、将軍職を逸した尾州公、帰りに鍛冶屋の前を通るとやはり「テンカトール」が聞こえてくる、おかしいな?と耳をすませぱ、鍛冶屋が最後に打った鉄を冷やすために水の中に入れると「キシュウ!」。

 人の耳の不確かさ。

 同じ例で、永六輔さんがラジオで紹介していた聞き間違いには笑いました。

 パーティーに遅れてやって来た友達が「焼き肉持って来たよ」と言うので、みな拍手で出迎えた。でも彼は手ぷら。問いただすと「やー、急に曇って来たよ」と言ったのだとか。

 人の耳って、ほんと都合良くできてるのね。
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by woody-goody | 2005-09-30 06:01 | 社会

恐くない注射針

 自分が大人になったからか、それともほんとにそうなのか、時間に加逮度がついてるような気がしてなりません。

 選挙にしたって、たった5日しかたっていないのに、これを話題にするともう古いという気になります。

 先週、注射の痛みは、前もって「痛くないですよ」と言われると実際に痛みが軽減するという世界初のデータが発表されたことを書きましたが、選挙特番の前のTBSテレビ「夢の扉」で、これまたすこい発明を紹介していました。

 東向島のプレス金型職人の岡野雅行さん72歳。

 私たちはこの方に大変お世話になっています。というのは、携帯電話の小型電池ケースをこの方が開発したおかげであんなにも小さな携帯電話をもてるというわけです。

 この岡野さんが次に発明レたのは、「痛くない注駒針」。針の先端が直径0.2mm、穴の大きさが、いえ、小ささが0.08mm。世界で一番小さな注射針で、打っても蚊に刺された程度の感覚しかないのだそうです。

 従来の注射針は、針先を斜めにカットしなければ使えないほどのパイプでできているのですが、岡野さんは、薄い板を丸めてそのまま肌に入るほどに細くしたらどうだろう?と発想したそうです。

 人間の肌は、縦横5mmの面積に50カ所以上の痛点が存在し、ここを刺激したときに痛みを感じるらしいのですが、新しい岡野針はこの痛点をほとんど刺激しないというから、驚きです。

 ある医療品メーカーが、糖尿病患者のために100社以上に依頼して断られ、岡野さんにいきついたということです。

 断られ続けても根気よく各社に働きかけた医療品メーカーもえらいのですが、やってみましょうと引き受けた岡野さんも偉大です。

 お互い、運命の糸にたぐりよせられるように出会ったのですね。

 番組で、今までー万回以上、イツシュリン注射を打ってきた小学生の糖尿病患者が登場しました。お母さんがこの針で子供に注射をすると「え?もう終わったの?ぜんぜん痛くなかった。作ってくれた人ありがとう」と言うのをビデオ画面で見た岡野さんは「72年間で一番嬉しい」と感激。見てるこちら側もまぷたがあつくなりました。

 今までが1万回なら、これからどれだけ注射を打ち続けなきゃいけないことでしょう。

 子供の気持ちもさることながら、このお母さんの気持ちを思うと……。

 岡野さんの将来の夢は「焼酎で走るアルコール自動車を創る事。他人の創らないものを創る。他人が創ってヒットしたものを真似するなんて、俺に言わせりゃあ愚の骨頂だ」

 江戸っ子弁が小気味よく耳に残っています。

 どんな評論家よりも、この親父さんに今回の選挙の感想も聞いてみたいな、と思いました。
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by woody-goody | 2005-09-16 05:51 | 社会

テレビが変わる

d0051179_5503526.jpg テレビの周辺がどんどん変化しています。

 驚いたのは、先日目にしたソニーの雑誌広告。

 「1週間のテレビ番組6チャンネル分のすべての番組を保存することができます」という小さな機械。1週間が経過すると古いもの順に自動的に消去され、新しい番組が追加され録画されるというもの。

 つまり、自分の手元には常に1週間分のすべてのテレビ番組があるということ。

 このままでいくなら、ーカ月分、いや1年分すべてが自宅に保存できるようになるのは時間の問題でしょう。

 これをテレビ番組製作者はどのように考えているのでしょう。

 また、広告業界がいま困っているのは、DVDやHDDに保存する際にCMを飛ばして録画再生する技術ができたことです。

 CMを見たくないときは、その部分だけ早送りする、といった時代ではなくなってきているのです。

 私は元広告制作会社のサラリーマンでしたし、ナレーションを入れる仕事もしていましたし、CM自体が文化だとも思っていますが、飛ばされる文化になろうとは。

 たくさんの番組の製作者が苦労している「CMまたぎ」という手法には涙が出ます。

 CMが流れている間にチャンネルを変えられないように、CM直前に山場をもってきて、CM後には時間を少しもどして番組をさらに盛り上げるという手法。こんなこまめな苦労も、CMを飛ばされたらなんの意味もありません。

 「CMまたぎ」は録画されないような番組にこそ有効であると言えるでしょうか。

 また、大型画面のテレビがバカ売れだとか。

 30型40型などあたりまえ。と、こうなってくると、よく言われるのは、化粧が濃い女優さんには辛い時代、シワやシミを隠しきれなくなる。

 そんなことより、私が大型画面で気になるのは、アナウンサーがニュースプロンプター(原稿表示装置)を使ってしゃべっているときです。アナウンサーに向けられたカメラに伝えるべき原稿が文字で表示されそれを読むというスタイル。これが小さな画面だと気にならなかったのですが、大画面になるとアナウンサーの目が画面の左端から順に上下しながら右へと移動するのがはっきりわかってしまうのです。正確を期すニュースなのでしょうがないことかもしれませんが、職業柄、気になる。

 昔の、机に置かれた原稿を見るためにときどき顔を下に向け、また上へともどす、そのタイミングをどこではかるかという職人芸が懐かしいのです。

 だって、正面を向いてこちらに語りかけている人が、実は間にある原稿を読んでるという状況は、人間の歴史上、なかったことですから。

 アナウンサーの視線の行方が気になると同時に、テレビ制作の視線の行方も気になります。
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by woody-goody | 2005-07-22 05:51 | 社会

「事故録」という機械

 あの判断ははたして正しかったのだろうか、もっと他にやりようがあったのじゃないか、と時々の判断について思いをめぐらすことはありますが、自分の中ですむことなら、その時の判断が正しかったのだと言えるよう、これから前向きにいこう、とこうなりますが、相手があり、生き死に
がかかわってくるとそうもいきません。

 先日、私の友人が白バイにつかまりました。

 信号無視との名目で罰金5000円、減点処分を受けました。

 しかし、彼は「信号は絶対に黄色だった、と言っても警官は、信号は完全に赤になっていた、と一言い張って、らちがあかない。こっちは急ぎの仕事で言い合う時間もなかったのでサインしてしまったんだけど、今でも信号は絶対に黄色だったと思うんだけどな」と悔しさを顔に滲ませていました。

 この彼に、すぐにでも教えてやりたいすごい機械ができたことを今朝のニュースで知りました。

 タクシーのルームミラーに外向きに装着された小型カメラが、事故が起こったときの前後の時間、運転手が見ていた前景を撮影していて、映像を録画するシステム。

 私が見たテレビ番組で流れていた事故時の再生画像は、それは衝撃的なものでした。

 タクシー運転手が道に転んでいた人を礫いたという容疑で取り調べを受けていたのですが、この録画映像で事実が明らかになりました。

 なんと、実はタクシーの前を走っていたバイクが中央分離帯に激突バイクに乗っていた男がタクシーの前方に飛んできて倒れていた、という事情が明らかになったのです。

 不可抗カな事態が証明されたのです。

 この映像があったおかげで、この運転手、もちろん、罪に間われることはありませんでした。

 現在は一部のタクシーにだけ搭載されている機械のようですが、近い将来、全自動車に搭載してほしいものです。

 事故時の事実が明らかになるのもさることながら、この機械が搭載されているとわかれば、おのずと安全運転になることでしょう。

 法制化ということになれば必ずついてまわるのはプラノバシー間題。

 町に防犯カメラが何台もつけられているのだって気分のいいものではないので、反対も出ましょうが、なんとかうまい具合にこの「事故録」という機械、いい面だけを取り入れるわけにはいかないでしょうか?
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by woody-goody | 2005-07-08 21:00 | 社会

自分をリフォーム

 時代がすすむにしたがって、自分のことなのに自分の力が及ばないことがだんだん多くなってきた気がします。

 認知症の老人を騙したリフォーム悪質業者の場合は、客側に判断能力がないのをいいことに、と実に腹立たしい思いに駆られますが、別に認知症じゃなくても、建築知識のない私らでも似たようなことは起こり得るのではと心配になります。

 2,3年前、我が家にもリフォームを勧めるチラシが頻繁にポストに投げ込まれた時期がありました。

 たいていは、ちらりと目を通してゴミ箱に捨てていたのですが、中に一枚だけ今でも印象に残っているチラシがありました。

 正確ではありませんが、こんな文面でした。「わたくしは○○○というリフォームをする会社の者です。お宅様のお家は、建物自体はしっかりとしており立派なお宅だと思います。ですが、外から見させていただいた専門家としてとても気になる個所がありましたのでお知らせいたします。それは屋根です。かなり傷みがひどい部分があります。このままにしておきますと、いずれ雨漏りなどが起きないともかぎりません。今のうちに修理なさった方が費用も安く済むと思います。御検討なさってはいかがでしょう」

 これは気になりました。なにしろ屋根は見えません。すぐに登って見るというわけにもいきません。
 あ、そう言えば、いま気が付いたけれど、このチラシの主は私の家の屋根に登ったのだろうか……。

 いえ、このチラシを入れた会社の人はプロ中のプロなので、なにか屋根の不具合を外から簡単に察知するコツを知っていたのでしょうか。

 この会社、正しいサジェスチョンをしてくれたのかもわからないのですが、新聞ニュースを見てると疑心暗鬼が募ります。

 建築知識がない分、悔しい思い。

 たとえば結婚式や葬式ならまわりに経験者がいるので相談もできるのですが。

 リフォームしたい業者としてもらう本人の間に入って客観的に質問できる立場の人って必要なものですね。

 そうか、そんなときのために、リフォーム110番ができたのですね。

 しかし、昔なら台風のときなど父親が壁に板を打ち付けたり屋根に登って雨漏りを直したものでした。

 こんな風景は今やコントの世界だけになりました。

 自分の家のことだって、自分のまわりの人間関係だって、自分の子供のことだって、見ず知らずの110番に相談せざるをえない状況になっちゃって。


 そういう時代なのでしょうか。

 自分をリフォームするのが先決かも。
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by woody-goody | 2005-07-01 07:03 | 社会

カードの便利と不便

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  前々から、私もうすうす感づいてはいたんです。

 カードでの買い物。

 こんなに便利なんだから、きっと不便なことが裏にあるはずだと。

 ましてや、インターネットに自分の住所氏名や口座番号を入力した時点で、商品を便利に手に入れたと同時に、個人情報を売り渡したようなものだと。

 世界中を回っている私の個人情報。

 案の定、カード情報が漏れたという報告がどんどんあがってきています。

 わかってるだけでこれだけですから、いったいぜんたいどれくらいの情報不正利用がなされているのか想像もつきません。

 こういう話を聞いたことがあります。

 「すべてのものは分子でできている。その分子は原子でできている。仮に私が水を飲むとしよう。飲んだ水は私の体を通り、吸収され、残りは排泄される。排泄された小便は下水に流され、川に流れ、海に流れる。私の飲んだ水の原子はしっかりと海を漂い、あちらこちらへと動いてい
く。

 天気のいい日には、たまたま海面にいた私が飲んだ水の原子は蒸発して空へと向かう。そのうち雲になり、雨になり、山に降り、川に流れ、浄水場へ移動し、水道管を通って、たとえばあなたの好きなタレントの家の水道口から出るかもしれない。あなたが飲んだ水の原子が。

 それは、藤原紀香のマンションの水道口かもしれない。

 ぺ・ヨンジュンの水道口かもしれない。

 こう考えると、水を飲むのもワクワクする」

 なんで、こんな話を思い出したのかわからない……。

 そうだ、結局はすべてはつながっているということなのですね。

 今回は、カードという形のあるものに記載された情報という形のないものが素材になってニュース面をにぎわしているわけですが、形のないいろんなもので世界はつながっている。

 今さら、情報流出に対して「信じられません」と言ってることが「信じられません」。

 人間のやることだもの。人間が操作してる機械のやることだもの。

 対策は自分でやるしかない。

 銀行口座を別に設け、使用限度額をぎりぎりに設定するしかない。


 そうでも考えないと気が休まらない。

 私がよく使う落語のマクラに「世の中、同時に二ついいことはない」がありますが、便利の裏には不便があるのです。

 が、こうも考えられます。

 そもそも現金で支払うのが不便だったからそれを解消しようと便利なカードができたわけで。結果、その便利を日々享受してきた私たち。

 「世の中、同時に二つ悪いことはない」

 こっちの方がポジティブで、精神上はよろしいかもしれませんねえ。 
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by woody-goody | 2005-06-24 05:53 | 社会

ウオーム・ビズ

 クール・ビズ。

 あちこちでクール・ビズ。

 そりゃね、そもそもみんな疑問には思っていたんですよ。

 真夏に、汗をかきながらネクタイをしてスーツ着用。暑いから当然冷房を入れる。

 なら、冷房を入れる前に、上着を脱げ、と。

 こんな簡単な理屈が「相手に失礼にあたるかも」という礼儀の問題から、はねのけられ、みんな我慢しながら夏を過こしてきました。

 で、いつだったか省エネルックの名の下に、半袖開襟シャツを大臣自ら着用。が、ダサイの一言で巷(ちまた)には流布しなかった経緯をふまえてへ今回はかっこよさに重点を置きました。

 で、クール・ビズ。これによる経済効果も発表になりました。

 失礼がなくかっこいいとなれば、誰だって不快な上着よサヨウナラです。

 ただ、かっこいいというイメージを強調しすぎると、最初の目的が忘れられるような気がします。

 そもそもは地球の温暖化を防ぐという大義名分があるわけで。

 軽装になって、その結果、冷房温度設定を2,3度高く設定しても不快感がなくなり、その結果、実際にどれだけ環境によくなったか必ずや教えてほしい。

 クール・ビズファツションショーは見た目に面白いし、ニュースにもなりやすいのですが、本家本元の目的が達成されたのかどうかを確かめないと、一時のブームに終わってしまう。

 クール・ビズが似合うのは誰か、どこが取り入れてどこが取り入れなかったのか、というニュースより地味だけど、その効果がいかほどのものであったかを夏の終わりに報道してほしいものです。

 で、先の話になって恐縮ですが、当然、冬にはウオーム・ビズを推進するんですよね?

 今度は、暖房温度を2,3度低く設定する運動。寒いなら、暖房で解決する前に、まずは厚着を。もしくは運動を。

 かっこいいウオーム・ビズファッションが巷にはやり、そしてまた、これがいかに環境にいい効果をもたらしたのかをぜひ報告してもらいたい。

 夏と冬、クール・ビズとウオーム・ビズの両方が成功すれば年間通じてかなりのCO2削減、油の無駄遣い防止になる、はずなんでしょ?

 ただの環境省キャンペーンで終わらせないためにも、小さな努力が大きなこほうびになるためにも、季節の終わりに報告待ってます。
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by woody-goody | 2005-06-10 06:36 | 社会


立川志の輔のエッセイ(毎週金曜日毎日新聞に掲載)


by woody-goody

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